covered expatriateにならないようにする対策|グリーンカードの放棄

GCを放棄し、日本に本帰国するための準備として、covered expatriateにならないようにする対策について、勉強したノートです。

 

基本方針

なるべくcovered expatriateにならないようにする。

なるべくシンプルな形で脱アメリカして、expat後にも毎年IRSへ書類を出す面倒を避けたい。

最終的には専門家に相談すると思うけど、できるだけ自分でも勉強して納得のいく形にしたい。

Covered expatriateになる条件

過去15年間で8年以上永住権や米国籍を保有していた人であって、以下のどれかに該当すると、covered expatriateと認定されてしまう。

①過去5年間の平均納税額が$178k以上(2022年)

税額が大きい場合は、ジョイントリターンをしないで税額を$178k以下になるようにする必要があるが、Coasting Catの場合はそんなに税額が高くないので心配なし。

GC放棄日の全世界の純資産(net worth)が$2M以上(Your net worth is $2 million or more on the date of your expatriation or termination of residency.)

家、401kはカウントする。social securityと日本の年金は、カウントしない。

③過去5年間きちんとタックスリターンをしていない(You fail to certify on Form 8854 that you have complied with all U.S. federal tax obligations for the 5 years preceding the date of your expatriation or termination of residency.)

covered expatriateに認定されるとどうなるか

covered expatriateに認定されると、GC放棄し日本本帰国後も、401kやannuityの引き出し時にアメリカから30%源泉されてしまう。毎年Form 1040NRを出せば源泉された分は取り戻せる。この点は「面倒」だが、逆に言えば、covered expatになるデメリットはそれだけともいえる。

Covered expatriateに認定されても、自分の場合は出国税(離脱税)はかからない:キャピタルゲインに対する課税(銀行預金は課税対象外)であり、かつ、$744k(2021年)の基礎控除があり、$744k以上のキャピタルゲインはないから。

Form 8854 (Initial and Annual Expatriation Statement)

Covered expatriateにならないことをIRSに申告 (Form 8854)するのも忘れずに。

Covered expatriateになった場合は、以前はexpat後10年間はForm 8854を出す必要があったが、2008以降はexpat時の一回だけ提出でよくなったらしい。

Form 8854のセクションBのインストラクションには以下の記載あり。GC放棄前に日本で家を買う予定だけど、日本の家については、formal appraisal不要とあるので、無料査定で分かるFMVを記載すればよさそう。

List in U.S. dollars the FMV (column (a)) and the U.S. adjusted basis (column (b)) of your assets and liabilities as of your expatriation date.  You can use good faith estimates of FMV and basis. Formal appraisals are not required.

Form I-407 (Record of Abandonment of Lawful Permanent Resident Status)

Form I-407とグリーンカードUSCISへ送付する。

GC放棄から30日以内にW-8CEを出すのを忘れずに

GC放棄から30日以内にForm W-8CEを提出要(出さないと、GC放棄から30日後に401k全額引き出し扱いになる)。

純資産を$2M以下に減らす対策 (to avoid the $2M net worth threshold)

GC放棄前に、資産の一部を夫・子どもに贈与する。

アメリカ市民の配偶者への贈与はいくらでも、いつでもできて申告不要。

子どもへの贈与は、expatする時点より3年以上前に完了しておく必要あり。

細かいことを考えたくないので、子どもへの贈与分も配偶者へ贈与し、配偶者から子どもへ時間をかけて贈与してもらったほうがよさそう。

GC放棄前に、資産の一部を日本の家族に贈与税のかからない範囲で贈与する。

贈与は、expatする時点より3年以上前に完了しておく必要あり。

GC放棄前に、日本で家を買って、家具・家電をそろえて純資産を減らす。

最近は日本の不動産価格も上昇傾向らしいし、リフォームすると家の査定も上がるらしい。一方、家具・家電を買いそろえるのは、散財する上に、家の査定は上がらないので、有効かも?

GC放棄前に、irrevocable trust (Expatriation Trust) を作り、資産の一部をトラストへ贈与する。

irrevocableなので解除できないし、自分で資産をコントロールできない点が致命的。

GC放棄直前に、アメリカで住んでいる家を売ると、$2Mのnet worth testに家の値段が含まれないらしい。

個人的に、この対策は利用しない予定。

いずれにしても、日本での基盤を作ってから、時期を見計らってGC放棄という流れになりそう。

401kをあえて一括引き出しする手もある

401kをあえて一括引き出しにすると、tax bracketが高くなって税金でかなり目減りする。損するけど、401kさえなければ、covered expatになってもデメリットがほとんどなさそう。

米国贈与税について

米国市民配偶者への贈与:贈与税かからない(申告不要)。

GC保持配偶者への贈与:年$175,000 (annual exclusion in 2023)までの贈与は非課税。

子どもへの贈与:親が学費を学校に直接払うのは贈与にならない。子どもにコンドを買ってあげるのは贈与になる。年$17,000(annual exclusion in 2023)までの贈与は非課税(申告不要)。これを超えた場合は贈与する人がgift tax return(Form 709)を出し、life time exclusion(生涯非課税枠)を減額していく。 Life time exclusionは2023年は$12.92Mだが、2026年には5Mまで下がる。それでも、贈与が5Mを超えることはないので、実際に贈与税を払うことはない。

雑感

配偶者へ結構な額を贈与することになりますが、GC放棄後は、少なくとも毎年110万円分は自分へ返金してもらう(贈与税かからない)のと、日本での生活費も配偶者の口座から引き落とされるアメリカのクレカで払うなどして、還元してもらう予定。

 

 

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