いい大人が平日ブラブラしていても肩身が狭いということが全くないアメリカ。
むしろ、「在宅勤務で昼は買い物にきているのかな」ぐらいにしか思いません。 本記事は、FIRE先進国のアメリカ人によるサイト・動画などで、FIRE・セミリタイアについて勉強したことのまとめです。
FIREは敷居が高い
FIRE(Financial Independence, Retire Early)は、一定の資産を築くことができれば、早期リタイアできる、という意味。しかし、
① 超インフレで生活費高騰
② 子どもが大学に行くころには学費もさらに高騰しているだろうこと
③ 個人で入ると高い健康保険
④ 全く働かないのは、体にも精神衛生的にもよくなさそう
といった理由から、完全に早期リタイアするのは金銭的・精神的に敷居が高いです。よほどの金持ち(資産$6M以上)でない限りは、完全に早期リタイアするのではなく、「セミリタイア」が現実的な気がします。
人生を楽しくすごすことが目的なので、ギリギリ切り詰めた綱渡り生活をすれば早期リタイアできるとしても、それでは本末転倒。やっぱり、旅行に行ったり、おいしい物を食べたりしたいですからね。
バリスタFIREとコーストFIRE
セミリタイアの形態としては、「バリスタFIRE(Barista FIRE)」と「コーストFIRE(Coast FIRE)」の2つがあります。 これらの明確な定義があるわけではないですが、「アメリカにおけるだいたいの理解」は以下です。
(1)バリスタFIRE
バリスタFIREは、スターバックスでバリスタとして働くと、会社経由で入る健康保険が充実していて、401Kマッチ(401Kに会社が払ってくれる分)が手厚い、ということから、ついた名前です。スタバでは、パートタイム勤務でも、手厚いベネフィットを受けられます。ちなみに、スタバの従業員はコーヒーも無料で飲めるそうです。
そのような背景から、「バリスタFIRE」というと、ある程度資産がたまったら、ストレス低め・給料低めの職(パートタイムでもよい)に転職して、会社の健康保険等のベネフィットを享受しながら働く、というスタイルのことを言っていることが多いです。
バリスタFIREとして人気(パートタイムでもベネフィットが充実)の仕事としては、スタバのほか、トレーダージョーズ、Costco(コストコ)、REI(スポーツ用品)などがあります。コストコやトレジョの従業員を見る目も少しだけ変わりました(もしかしたら、悠々自適生活してる人かも)。
(2)コーストFIRE
コーストFIREを、バリスタFIREとほぼ同義にとらえているアメリカ人もいるようですが、「コーストFIRE」というのは、「リタイア後に必要な資産」がたまった段階で、リタイアまではその資産に手をつけずに、日々の生活費(monthly expenses)分だけの収入があればよい、とするスタイルです。
「Coasting」とは、例えば「自転車がペダルをこがなくても慣性力で前に進んでいる」といった意味です。無理せず現状維持できるだけの収入があればよい、というニュアンス。
「コーストFIRE」の場合、通常は、現在の仕事をそのまま継続しつつも、心の中で「無理に出世・昇給しなくても大丈夫」と思える、つまり心に余裕ができます。
まとめ
バリスタFIREだと転職要なのに対して、コーストFIREだと現職場で勤務続行でマインドセットだけ軽くなります。別に現在の仕事がイヤというわけでもないし、転職にはエネルギーを要するので、コーストFIREのほうがベターな気がしています。