エアカナダの遅延で乗り継ぎできなかった体験談|荷物の遅延も


エアカナダの飛行機が遅延して、予定していた乗り継ぎ便に乗れず、翌日の便で帰ってきました。預け入れ荷物3つも遅延しました。というわけで、2023年7月の移動でさんざんな目にあいましたので、体験談をシェアします。進展あり。追記しました。

 

エアカナダの遅延で乗り継ぎできなかった

今回の移動は、羽田からトロントで乗り継ぎしてアメリカまで戻るというもの。

トロントでの乗り継ぎ時間を2時間で予約したのですが、エアカナダから「フライト変更のお知らせ」メールがきて、乗り継ぎ便が自動的に変更されてしまい、乗り継ぎ時間が1時間40分程度になっていました。

羽田での搭乗時間に、搭乗ゲートで「オーバーブッキングの状況なので、翌日便への振り替えを了承してくださる方がいたら$2,400($2,100だったかも?記憶があいまい)差し上げます」とアナウンスがありました。そんなこんなで、飛行機の出発が1時間以上遅れました。

トロントに着陸した時点で、すでに乗り換え便の搭乗時間になっていました。当然、乗り継ぎはできませんでした。

振替便チケット、ホテル宿泊券、ミールクーポンをもらった

飛行機を降りて乗り継ぎ(connecting flights)のサインのほうへあるいていくと、エアカナダ職員の人が立っていて、何か大声をあげていました。近寄ってみると、「あなたが(名前)さん?」と聞かれ、紙束を渡されました。

紙束は、以下のものがホチキスで止められていました。

① 翌日朝の振替便チケット(同行していた子どもと、となりの席)

② ホテルの宿泊券(宿泊できるホリデーインの住所とシャトルバスの乗り場情報あり)

③ ミールクーポン($15のクーポンが4枚)

シャトルバス乗り場で待っていると、トロント空港近くにホリデーインが複数あるらしく、別のホリデーインのシャトルバスを2台見送って、3台目にきたシャトルバスが自分たちが宿泊できるホリデーイン行きでした。

ミールクーポンは「当日のみ有効」「空港の対象レストラン・ショップでのみ利用可能」となっていたのですが、幸い、宿泊したホリデーイン内のレストランと売店でも利用できました。ミールクーポンをその日中に使う必要があったので、クーポン3枚で夕食代にあて(チップは自腹)、クーポン1枚で水やスナックを買いました。

翌朝、5時すぎのシャトルバスで空港に向かいましたが、バス内は激混みでした。それだけ、トロントで乗り継ぎ便を逃した人が多いということです。

預け入れ荷物も遅延した

トロントで振替便チケットをもらったときに言われたのは、「預け入れ荷物は自動的に振替便に載せられる」ということでした。

しかし、翌日、アメリカの最終目的地の手荷物受取所(baggage claim)のターンテーブルからは、預けた3つのスーツケースが出てきませんでした。

そこで、エアカナダのサービスカウンターまで行き、荷物遅延を伝えました。すると、エアカナダ職員がCoasting Catの住所・電話番号などを入力して「遅延荷物をトラッキングするファイル番号」を取得してくれました。カスタマーサポートの電話番号などが書かれたカードを渡され、そこにトラッキング用のファイル番号を手書きしてくれました。

まもなく、「遅延荷物をトラッキングしている旨」と「ファイル番号」が書かれたお知らせメールがきました。メールにあるリンクをクリックするとWorldTracerという荷物トラッキングのサイトに飛び、そこでステータスを見ることができます。

遅延した3つの預け入れ荷物が自宅に届くまで

サービスカウンターでは、「荷物は今から48時間以内に自宅に配送される」と言われました。実際には、1つ目のスーツケースが2日遅れ(48時間以内ではなかったけれど)、2つ目のスーツケースが3日遅れ、3つ目のスーツケースが4日遅れ、で配送されました。

遅延荷物を空港から配送するバイトというのがあるらしく、3つとも、すごくカジュアルな恰好をした一般人が配送してくれました。WorldTracerのステータスでは、「いついつの便に遅延荷物を載せる」「配送準備を開始した」などが表示されますが、きちんとステータスが反映されているときもあれば、まったくステータスに進展がないのに突然自宅へ配送されたものもありました。

なにはともあれ、「48時間に配送」は実現しなかったけれど、到着日から4日以内にスーツケース3つとも配送された点は、よかったです。

エアカナダの遅延補償

(1)飛行機遅延の補償

エアカナダ側の理由で遅延した場合、以下の補償を受けられます。

最終目的地への遅延が3~6時間:$400 (CAD)

最終目的地への遅延が6~9時間:$700 (CAD)

最終目的地への遅延が9+時間:$1,000 (CAD)

エアカナダのサイトから、チケット番号とラストネームを入力すると補償を受けられるかチェックできるようになっています。「チェックするには、サイト最終目的地到着から最低3日間は待ってください」と書いてあるのですが、実際には5日後ぐらいにようやくチェックできました。

費用請求した体験談:

チケット番号と名前を入力して補償を受けられるか確認すると「not eligible」と出ました。不服なのでFlight Disruption Claimを出したところ、翌日には「unforeseen maintenanceが理由で遅延したから補償対象外」というメールがきました。

そこで、Canadian Transportation Ageny (CTA)のサイトからエアカナダの決定に不服がある旨を申し立てました。申立時に自由記述欄があるのですが、そこには、飛行機の出発時刻が何度ものびのびになったこと、特にオーバーブッキングしていたこともさらなる遅延に寄与したこと、を書きました。

2024年1月22日に、エアカナダからメールがあり、「CTAでは処理件数が膨大で、不服申立の処理には長期を要する」ということで、以下のオファーがありました。

  • Claim Type:  Flight Disruption
  • Status:  In Progress
  • Proposal:  $1,050.00 in Cash or $1,400.00 in eCoupon(二人合わせて)

遅延補償が本来一人1,000 CADのところ、今回のオファーでは二人合わせて$1,050 CAD(現金の場合)なので、約半額をもらって妥協・早期解決するということです。

Redditで聞いてみたらいろいろなコメントがありました:今回のオファーは過去のものよりよい/オファーを蹴ってCTA審査を仰いでも負ける可能性があり、そうなれば遅延補償が全くもらえない/よいオファーを出してくるということは、エアカナダも微妙なケースと思っている証拠だから、二人で$1,500 CAD要求してみたらどうか/などなど。

結局、一人$500 CAD補償してもらえるだけでも、ラッキーと思うことにしました。

荷物遅延のほうで25%のディスカウントコードをもらっていて、クーポンの組合せが不可なので、eCouponではなく現金にしました。2024年2月7日に$795.45 USDの小切手が郵送されてきました。

(2)荷物遅延の補償

遅延荷物が届くまでの間に、生活必需品を買った場合の費用(レシート必要、合理的範囲で、アマゾン購入品は対象外との口コミ情報あり)を請求できます。費用請求は、荷物が配送されてから21日以内にエアカナダのサイトから行います。

費用請求した体験談:

遅延荷物が自宅に配送された後、実際に費用請求をしました。費用請求したのは、洗顔料、日焼け止めクリーム、下着、子どもの靴・パンツ・Tシャツ・パーカー・水着などで、合計約$150。請求の全額が認められました。請求時には、買った各アイテムのアイテム名、ブランド名、色、サイズ、など細かく書きこみました。また、購入品レシートのほか、搭乗券、搭乗券の裏に貼ってある預け入れ荷物レシート、スーツケースにつけてあったタグ、の写真も添付しました。

費用請求した翌日には「費用分のチェックを郵送する」とメールがきて、その約17日後にチェックが郵送で届きました。

さらに、9月28日に、25%のディスカウントコード(3年間有効、4人分のエアカナダ航空券購入に使える)が、メールされてきました。

追記:このディスカウントコードを適用したうえで次回のチケットを購入しましたが、全く割引になりませんでした。エコノミースタンダードやエコノミーフレックスでの購入は割引対象外のようです。ディスカウントコードが有効となる条件が明記されておらず、なんだか騙された感が。こんなことなら、飛行機遅延補償の妥協案として提示されたeCouponのほう(現金でなく)にしておけばよかったです。

今回の体験を踏まえて、次回以降気をつけたいこと

今回、飛行機大幅遅延・荷物遅延・遅延荷物の配送も遅延、とさんざんの体験をしました。これを踏まえて、次回以降気をつけたいことをまとめてみます。

① フライト遅延の場合、振替便チケット・ホテル宿泊券・ミールチケットを手渡ししてくれる人が待ち構えている場合があるので、素通りしないように注意したいです。

② 預け入れ荷物がターンテーブルに出てこない場合、その場で航空会社のサービスカウンターに行って、トラッキングするためのファイル番号を取得してもらうべきです。あとからファイル番号を取得してもらおうとして電話しても、非常につながりにくいです(試しにエアカナダの荷物関連のカスタマーサービスに電話してみましたが、全くつながりませんでした)。

③ 数日分の身の回り品やなくしたら困るものは、「預け入れ荷物」や「機内持ち込み用のスーツケース」ではなく、バックパックなどに入れて機内持ち込みするのが安全です。

エアカナダでは、無料で預け入れできる荷物は一人1個までですが、空港でチェックイン時に「機内持ち込み荷物も預け入れできますよ」と言われて、預けました。でも、荷物の遅延・紛失のリスクがあるので、預けないほうがよかったかも。少なくとも、1~2日分の身の回り品や、なくしたら困るものは、預け入れないほうがいいです。

そして、搭乗ゲートで待っているときにも、機内持ち込み用のスーツケースを持っている人は、スーツケースを預け入れるよう促されていました。搭乗ゲートで荷物をチェックインしたら、荷物の遅延・紛失のリスクがあります。

④ 飛行機遅延の不服申立、荷物遅延の費用請求、のどちらも、やって損はないです。申立・請求をするサイトは分かりやすく、対応もしっかりしています。

まとめ

最後に、「今後、またエアカナダを利用するか?」については、とりあえずYesですね。基本的にエアカナダは他よりは「安い」ので。

エアカナダは、フライトや荷物が遅延する可能性が高いので、利用するなら、期待値を下げて、遅延したらしっかり補償を求めればいい、と割り切る必要がありそうです。

しかし、今回25%割引クーポンがエコノミーチケット購入で使えなかったし、なんかエアカナダってセコイことするな、という印象です。

エアカナダ予約サイトも使いづらくて、ちょっと考えているうちにタイムアウトになって、最初から予約作業やりなおし、そしてやりなおしたら価格が$300アップ(需要があると分かるとすぐに値上げしてくる)、とか、ほんとにストレスです。

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